AGS FASが提供する
PMIについて
M&Aの現場では、対象会社・対象事業の調査・分析、売手との条件交渉にリソースを注ぐ一方で、PMIの早期着手・事前準備にリソースを割くことが困難なケースも散見します。そのため、PMIに経験豊かな外部アドバイザーを活用することが重要です。AGS FASは、実現すべきシナジーの達成に向けて、案件の特性やクライアントの要望に応じ、助言ベースの支援からPMIプロジェクトのハンズオン運営・実行まで、様々な形で支援します。例えば、決算早期化の過程では、会計監査を実施しない独立系会計ファームというAGSグループの特徴を活かし、買収した子会社の月次決算におけるスポット作業の支援なども可能です。
意義・目的 Significance and purpose

M&Aは、ディール成立がゴールではなく、その後のシナジー創出、企業価値向上が重要です。そのためには、ディール後の統合プロセス(PMI、Post Merger Integration)が成功の鍵を握ります。しかし実際には、統合の進め方が分からず、シナジー創出どころか事業計画が未達となってしまうケース、買収先への不適切なコミュニケーションが原因となり、見えない抵抗の壁が生まれてしまうケースなどがあります。また、ディールがクローズした後からPMIを策定していては、対応が遅れて、業務に支障が出てしまうリスクもあります。M&Aを成功に導くには、最終契約締結直後のプレPMIの段階で必要なタスクを洗い出し、準備を始動することがポイントになります。
AGS FASは、プレPMIおよびPMIにおける主要8テーマの全て、または一部を、クライアントのニーズに応じて支援します。なお、これらの8テーマは、過半数以上の支配権を取得する経営統合における一般的な主要テーマとなり、合併、カーブアウトによる一部の事業譲渡などでは、対応する範囲・深度が変わります。
①統合方針 / プロジェクト運営
M&Aの成功には、「あるべき統合状態」の定義付けが欠かせません。統合の目的を明らかにし、想定シナジー、処遇方針、事業別または機能別(営業、購買、物流、総務、経理財務、ITシステムなど)の方針を定めます。併せて、プロジェクト体制、運営ルール、使用テンプレートなども準備します。
②事業計画 / シナジー計画
DDで開示されなかった事項の追加調査・分析を、可能な限り、現地確認で実施します。また、開示事業計画を実態に合わせて見直し、アクションプラン、責任者、モニタリング方法などのシナジー計画の作成も支援可能です。
③組織・ガバナンス体制
組織構造(組織図)の変更、業務分掌を見直します。併せて、会議体・役員体制、指示・報告ライン、責任・権限などガバナンス設計、各種規程の見直しも必要です。
④経理・財務 / 内部統制
処理基準や諸規程・マニュアル整備といった、会計方針・会計基準などの整備は必須です。決算早期化、期ずれ対応、IFRS対応、J-SOXなど内部統制の整備も実施します。
⑤経営管理
配賦、マスター、原価差額、連結原価など、原価管理の見直しや高度化を行います。予算管理制度の見直し、KPI指標の見直し、投資管理ルールの見直し 、グループ内取引ルールの設定なども含まれます。
⑥ITシステム
DXの進展が著しい昨今、ITシステムの統合プロセスの重要性は増す一方です。会社名変更などシステム改修が必要な箇所の洗い出し、改修実施や、業務の見直しなどに伴うシステム改修有無の確認、スケジュール調整などを行います。必要に応じて、会計システム、原価計算システムの見直しも支援可能です。
⑦人事 / コミュニケーション
賃金、評価、福利厚生、諸規程整備といった人事制度の見直し、退職給付・年金制度の統合検討、リテンション設計、教育・研修制度の統合、健康保険の取り扱い、従業員向けコミュニケーションプラン策定・実行、労働組合対応など、人事・コミュニケーション領域での対応項目は多岐にわたります。
⑧諸手続き
許認可・届出などの申請、独禁法対応、商標・特許・固定資産移転など事業維持に関する対応をサポートします。社名変更、組織再編に係る法定・税務・その他の国内外での手続き、顧客や提携先との契約関係の継続・再締結・更新などにも対応可能です。
特長Feature
早期着手・体系的な 事前準備をサポート
PMIの主要なテーマを8つに整理し、それぞれのテーマについてのタスクを事前に整理しておくことで、ディールクローズ後の体系的なPMI実施(必要タスクの漏れ防止)が可能となります。AGS FASでは、各種デューデリジェンス(DD)も行っている経験・知見を活かし、DD結果から早期に着手すべき課題を整理し、案件特性に応じた優先順位づけを行います。また、独禁法対応が必要な案件では、独禁法に抵触しないプロジェクト運営やタスク実施が必要になりますが、Day1前に検討・準備が必要となるタスクにも、対応が可能です。PMI専門チームが、各ケースに適した形で、早期の段階から統合実施を支援します。
個別テーマからPMI全体まで
専門チームが現場で支援
組織・ガバナンス体制の統合、経理・財務、内部統制など、それぞれのテーマに対して、要望に応じて、個別的または複数のテーマにわたってサポートします。また、助言ベースでの支援、現場でのコンサルテーションまで含むハンズオンでの支援など、経営陣や現場サイドのニーズや予算に応じて設計が可能です。また、会計監査を行わない独立系会計ファームというAGSグループの特長を生かし、買収先の決算早期化、経理業務見直しなどを現場で支援します。
買収形態により異なるPMI
様々な範囲と深度に対応
M&Aの形態によって、統合する範囲はコーポレート機能か事業運営機能か、戦略統合かグループ内再編か、どこまで買手側の色に染めるのか、ガバナンスをどこまで任せるかなど、状況は様々です。PMIで行う範囲・深さも千差万別ですが、AGS FASは、合併や事業買収からマイナー出資(株式取得)、難易度が高いカーブアウト案件まで、専門チームがクライアントの要望に寄り添って支援します。